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愛される です。
代表の吉田です。
今年も残すところあとわずかになりました。
本当に早いものです。最近、以前に話題になった「奇跡のスーパーマーケット」という本を手に取って読んでおりました。あらすじは、ざっとこんな感じです。
アメリカ北東部、ニューイングランド地方に展開するスーパーマーケット・バスケット。 「地元」から最も愛されている店。扱う商品は、近隣のどのスーパーよりも良いものを、「地元」から積極的に従業員を採用、「地元」の食材を大切にする。約200万人が買い物をする。 CEOアーサー・Tは「企業は社会のためにある」と公言、「金より人が大切」と言い放っていた。そんな中、もっと配当金を多く手に入れエリア拡大したい「人より金」の株主の勢力が、アーサー・Tを解任に追い込んだ。 しかし地元のアーサー・Tを愛する人たちから前代未聞の抗議活動が始まる。アーサー・Tを復帰させるために、パートの従業員から店長、管理職、さらにはお客様、取引先まで一致団結した抗議活動は大きな運動に広がる、というとても素晴らしい話です。
私たち日本の家づくりは、その地域の地元の大工さん、左官屋さん、建具屋さん、サッシ屋さん、瓦屋さん、家具屋さん等の地域社会の人たちと、地元の素材で家づくりを行なっておりました。四季のある日本の気候は地域差もあり、その地域を一番理解している職人と、その地域の木材や素材を使用して建てる家づくりが、その地域の気候風土にもあっており最適とされてきました。
しかし残念ながら地域の職人さんたちは地元のお客様のニーズに応えられず、満足度も高めることができず、大手ハウスメーカーや住宅会社等がどんどんエリアを広げてくるようになりました。そして地域の職人さんたちは、地元以外の土地で仕事をとるか、下請けに回るかといった状態が続いております。まさしく業界全体が「お金」の為に、遠方でもなりふり構わず建築をするようになりました。その結果、私たちの業界はクレーム産業と言われ、その大きな要因の一つがアフターメンテナンスに対応しない、連絡しても来ない、といった声です。
本来ならば、バスケットのように地元で愛され、支持され、お客様に喜ばれている会社であれば、仕事が途絶えることはないでしょうし、エリアを広げなくとも地域のお客様で十分忙しく手が回らなくなるはずです。
そして昔の日本のように、その地域職人と地元の素材を活用した家づくりをするという事は、移動コストや配送コスト等のエネルギーロスが減り、経済的にも、環境的にも優しくなるサスティナブルな家づくりとなります。そしてその地域の職人さん、林業、工場、地域社会でお金がぐるぐる循環する循環型社会が出来上がり、昔の良き日本のシステムを現代に活用することができます。
我が社は大変生意気にも、現在いわきや会津地区の建築はお断りさせていただいております。私たちは建築してから一生のお付き合いが続きます。瞬時の対応が必要な場合もあります。経験上移動距離が長いお客様への対応は、必ずアフターメンテナンスに支障が出ます。また那須町などは半径1キロ圏内に5件ほど集中して建築させていただいている場所もございます。その地域でいかに愛されるか、そしてお金より人、そして住み続けて末長く喜ばれる家を。
地元に根付いた「地域に愛される会社」。これが私たちの目指すべき姿だと思っております。
今後ともスタッフ共々よろしくお願いします。