初心です。

代表の吉田です

今、このブログを書いている5月8日より、新型コロナもようやく「5類」へ移行となり、インフルエンザなどと同じ扱いになるようです。弊社の展示場がオープンした1年目のゴールデンウィーク期間は、新型コロナの影響により閉店していたことが遠い昔のように感じられます。当時は、元ドリフターズの志村けんさんが亡くなったというニュースが流れ、すさまじく大きな衝撃を受け、大変な悲しみを抱きました。

外出を控え、家の中での過ごし方を見直し、家のあり方を深く考えた方も増加したのと同時に、得体の知れない恐怖感と多くの方が戦っていたと思います。

その当時、ふと思い出したことがありました。だいぶ前になりますが、ご主人が末期ガンのお客様がおられました。本人は自身の病気について理解しており、1日でも早く建物を完成させて、奥様、息子さんと共に、新築住宅に家族で住みたいという願いを託されました。打ち合わせにご主人も参加し、たくさんの家に対する思いをお聞きしました。実は、余命宣告の日は家の完成工期を精一杯詰めても、間に合う日ではございませんでした。1日でも早く完成させようと一所懸命建築させていただいたのを覚えております。しかし、そこから約半年ほど生きられ、家づくりにも積極的に参加して頂き、新築住宅に2ヶ月ほど住みお引き渡しした家の寝室で、朝眠るように息を引きとったというお話をご家族からお聞きし、斎場で一緒に涙したことを思い出しました。

幸せだったかどうかは、本人以外は分かりません。ただ、こんな家のあり方もあるのだなと思い出したりしておりました。

生きている時間の中で、かなりの時間を共にする家のあり方を、もっと真剣に私たちは考えて提供しなければならないと強く感じたとともに、もっと私たち自身も成長しなければなりませんし、1棟、1棟の家づくりに対して真摯に向き合っていかなければならないのだと思いを新たにしました。

私たちは死ぬまで日常生活で、2つの出来事を繰り返して生きていると思います。「思い通りになること」と「思い通りにならないこと」。この2つの出来事を日々受け入れ、どんな時でも、何回転んでも、立ち上がり、前を向いて、自分と周囲の人に「喜ばれる」。そんな生き方ができますか?と日々試されているような気がいたします。

昔ドリフの「8時だよ!全員集合!」を当時小学生の私は、家族全員と茶の間のテレビを囲み、8時になるのをワクワク楽しみにし、家族みんなで笑った、あの時間がいかに楽しかったのかを思い出しました。

そして、私たちが帰る「家」というのはこの日々の心をリセットするものでなければならない。心を新たにし、日々送り出してくれる空間でなければならない。そんな思いを「家」に込めて提供しなければならないと思っております。

本日より、本当の意味でのアフターコロナの始まりとなります。

志を新たに、初心に帰り家づくりをしていきたいと思います。

スタッフ共々、今後ともよろしくお願い申し上げます。